健康について061 夏バテについて
高温多湿な日本の夏。毎日ムシムシと不快感たっぷりの日が続き、本格的な夏
の到来です。全身の重だるさや、食欲不振、入眠困難など様々な体調不調は『夏
バテ』が原因かもしれません。
夏バテの原因として挙げられるのが自律神経の乱れです。私たち人間の身体は自
律神経の働きで『暑い』と感じると発汗をし、身体に溜まった熱を身体の外へ逃
がすことで、体温調節をしています。しかし現代社会では高温多湿な室外とエア
コン等の冷房機具を効かせた室内との出入りを繰り返すことで、温度変化が目ま
ぐるしく体温調節が上手くできなくなります。すると自律神経が乱れてしまい全
身の倦怠感や、頭痛、食欲不振、寝付きの悪さや睡眠不足などに繋がります。
夏バテになりやすい生活
冷たい飲食物の摂取
暑いからと言って、冷たい物を多く摂取していると血行不良を起こし内臓が冷え胃腸への負担がかかり、胃もたれや胃痛、便秘や軟便など胃腸への負担が大きくなってしまいます。
運動不足
夏は蒸し暑さや、熱中症の心配などで普段運動をしている人でも、運動を避けてしまいがちになります。エアコンの効いた室内で長時間デスクワークなど身体を動かさないでいると身体が冷え、血行不良や筋力不足に陥ってしまい、そこから免疫力の低下や暑さに対抗する力も弱くなってしまいます。
寝不足
夏はイベント事で夜更かしをしてしまったり、蒸し暑く寝苦しかったり、睡眠不足になりやすい季節です。睡眠には疲労を回復させる効果があります。睡眠不足が続くと、回復時間が短くなり起床しても疲れが抜けにくくなってしまいます。
夏バテ予防には栄養・運動・睡眠のバランスが重要です。
・食生活の改善
高温多湿の夏の時期は体力の消耗が激しく、胃腸の働きも悪くなり、冷たい物や喉ごしの良いソーメンなどサッパリした物を摂取しがちですが、量より質を意識して食事をするようにしましょう。夏が旬の緑黄色野菜にはビタミン類が豊富に含まれています。
ビタミン類は汗と一緒に流れ出てしまうので積極的に摂取しましょう。
またレモン・オレンジ・梅干しなどに含まれるクエン酸には疲労の原因となる乳酸を排出する働きがあるので、摂取することで夏バテ防止に効果的です。
・運動
軽いウォーキングやジョギング、室内でストレッチ・ラジオ体操などをして身体を動かすことで、血液やリンパの流れが良くなり自律神経も整い内臓機能や免疫機能もあがり、食欲増進、睡眠不足の解消にも繋がります。
日中は熱中症の危険もあるので、朝や夜など比較的涼しい時間帯に行うようにしましょう。また、夏バテの症状が酷い時は無理に身体を動かすと悪化してしまうので、無理をせず休養するようにしましょう。
・質の良い睡眠
疲労は睡眠中に回復されます。回復するには長時間、睡眠を取れば良い訳ではありません。
朝、目覚めた時、カーテンを開け太陽の光を浴びるとセロトニンと言うホルモンが分泌されます。セロトニンは約14~16時後には眠気を誘うメラトニンと言うホルモンに変化し、入眠しやすくなります。
一晩中冷房を利用していると、身体が冷え夏バテの原因となってしまうので3時間で切れるようにタイマーをセットしておく、寝具は冷感まくらやタオルケット、シーツなどは熱がこもりにくく、通常の寝具より快適に過ごせます。
また、なるべく就寝・起床時間を一定にすることで体内時計が狂わなくなります。
寝る前のPCやスマホなどブルーライトを浴びると眠気を誘うメラトニンの分泌が低下してしまうので控えるようにしましょう。
・マッサージを定期的に受けよう
筋肉の緊張をほぐすことで、血行も促進され自律神経も整い、副交感神経が優位になることで、寝付きの良さや深く眠れる、胃腸の働きも活性化されるので夏バテ防止に繋がります。